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第25回テーマ 慢性頭痛の自然療法

慢性頭痛の約8割は肩や首の筋肉の緊張からもたらされる「緊張型頭痛」と脳の血管拡張による「片頭痛」からの症状とみられています。これらの頭痛が習慣化すると仕事や睡眠に支障をきたしかねません。今回はこうした慢性頭痛を取り上げ、「指圧」や「漢方」など自然療法での対処法を探ってみました。


「こんな頭痛は要注意!」
誰にも頭痛の経験はあるものです。「多少の頭痛で他に際立った症状がなければあまり心配することはない」と一般的には考えられていますが、次の症状を伴う場合には以降で解説する慢性頭痛とは異なる原因が潜んでいるとも考えられますので早期受診が不可欠です。
  1. かつて経験したことのない痛みを伴う頭痛
  2. 突然はじまる頭痛
  3. 頭部外傷の既往がある場合の頭痛
  4. 意識に障害が伴う頭痛
  5. 起床時に起きた突然の頭痛
「慢性頭痛とは?」

上で述べた症状が伴わない頭痛で、ズキズキとした痛みや圧迫感などの自覚症状が継続するものを「慢性頭痛」と呼び、主に次の三つのタイプがあります。

緊張型頭痛 肩や首の筋肉の緊張により痛みが発せられる頭痛です。コンピュータなどの操作で長時間同じ姿勢を崩さなかったり、また精神的なストレスにより起こりがちな頭痛です。症状としては、後頭部から首筋や肩にかけて締め付けられるような痛みを伴います。
片頭痛 脈と共にズキズキと痛みはじめる頭痛で、左右一方のこめかみからはじまり、痛みが移動することもあります。頭部の血管が拡張し、炎症を伴うことから発症する頭痛で、アルコールや特定の食品(チョコレートやチーズなど)が誘発原因となることもあります。
群発頭痛 男性に多く、痛みの程度はかなり強い頭痛です。頭部の決まった片側に起きることが多く、頭痛と共に目の充血や発汗を伴うこともあり、ストレスや自律神経の障害から促される可能性が考えられています。しかしはっきりとした原因については定かではありません。

これら「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」は命に係わるような重大な健康障害を招く病気ではありませんが、継続する痛みのため日常生活に支障をきたしかねません。それぞれの頭痛について痛みを和らげる治療薬もありますが、「薬に頼りすぎるのはどうも…」と感じる方には後半で述べる自然療法がおすすめです。

 
「慢性頭痛のリスクファクター」

緊張肩頭痛、片頭痛、群発頭痛など慢性頭痛のリスクファクターについてはよくわかっていません。ただしそれぞれの慢性頭痛について、次のことに注意してください。

緊張肩頭痛 肩こりや首の筋肉の痛みから誘発されることから、長時間に渡るコンピュータの使用やストレスをできるだけ回避するように心がけましょう。
片頭痛 片頭痛の人に強い太陽光線や騒音を嫌う人が多いといわれます。実際、頭痛による痛みが光や騒音により増長されることがあります。従ってサングラスの着用や騒音回避が頭痛軽減に役立ちます。
群発頭痛 頭痛時、「自律神経」の不調により発汗や目の充血がみられることから、生活習慣の是正が望ましい解消法につながることがあります。夜型の生活は昼型に改めましょう。
 
(1) 慢性頭痛を指圧療法で和らげる

頭部にある頭痛のツボは「百会(ひゃくえ)」「天柱(てんちゅう)」「風池(ふうち)」「肩井(けんせい)」の4個所です。とくに側頭部に起きるズキズキする痛みには「百会」を中心に、肩こりからもたらされる圧迫感には「天柱」を中心に少し強めに指圧します。またリフレクソロジーで用いる足のツボは主に「足臨泣(あしりんきゅう)」「太衡(たいしょう)」の2個所です。

頭痛のツボ

頭部にあるツボをセルフマッサージする場合は、「中指」を「人差し指」と「薬指」で支えながら中指の腹をツボに当て、百会→天柱→風池→肩井の順番にそれぞれ20〜30回刺激します。

足の「足臨泣」「太衡」のセルフマッサージには「親指」を用い、少し強めにそれぞれ20〜30回刺激します。また足裏のかかと中心部(ここを「失眠(しつみん)」と呼びます)を「手の平付け根」で強く押すように刺激するのも頭痛におけるリフレクソロジーの方法です。

 
(2) 慢性頭痛を漢方療法で和らげる

漢方では慢性頭痛の原因を「気(生命エネルギー)が滞り逆行する症状の1つ」として説明しています。このような状態を「気逆(きぎゃく)」と呼びます。気逆を健康な状態に戻すには証(体質)に応じて「呉茱莵湯(ごしゅとうゆ)」「葛根湯(かっこんとう)」などの漢方が用いられます。

呉茱莵湯 「五茱莵(ごしゅゆ)」「人参」「生姜(しょうきょう)」「大棗(たいそう)」などの生薬から配合された苦味が強い漢方薬です。寒証系で虚証(やせ型)の人、とくに冷え性タイプに適します。
葛根湯 「葛根」「麻黄(まおう)」「大棗」「生姜(しょうきょう)」などの生薬から配合された漢方薬で実証(スポーツマンタイプ)に適します。ただし冷や汗などの自然発汗がある場合、使用を控える注意が必要です(血液中のカリウムが低下し、血圧を上げることがあるためです)。
 
● コラム「頭痛と食品」

個人差はありますが、頭痛を誘発する食べ物として「チョコレート」「ダイエット甘味料(アスパラギン酸)」「化学調味料(グルタミン酸ナトリウム)」などがあります。またアルコールは血管を弛緩させるので、片頭痛の人は控え目にした方がいいでしょう。その他、チーズや加工肉(ソーセージやハム)などにより頭痛を誘発する人がいます。
一方「ビタミンB」や「マグネシウム」などの微量栄養素が頭痛緩和に良いと考えられています(ただしマグネシウムについては向き不向きがあります)。ビタミンBが豊富な食べ物としては緑黄色野菜や海産物、大豆などが代表的で、またマグネシウムが豊富な食べ物としては玄米や落花生、黒豆、アーモンドなどが代表的です。

 
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